熟成と発酵は何が違う? にんにくと発酵食品の選び方

ヨーグルトのほどよい酸味、黒にんにくの甘酸っぱさ。「発酵」や「熟成」は、いつもの素材を違う味わいに変える工夫です。名前の違いと、毎日の取り入れ方を見ていきましょう。

熟成と発酵は、どう違う?

熟成と発酵の違いを、にんにく・野菜・かめのイラストとともに紹介。熟成は時間と条件による変化、発酵は微生物による分解・生成。両方を組み合わせる食品もある。
味・香り・成分が変わる仕組み。図を押すと拡大できます。

熟成は時間と条件による変化、発酵は微生物の働きによる変化。発酵後に熟成させる食品もあり、二つを組み合わせることもあります。

毎日の生活には、どう取り入れる?

朝食にヨーグルト、食事に発酵野菜、食べやすい黒にんにくを少し。まずは好きな味を、いつもの食事に取り入れるところから。食事全体のバランスも大切です。

消化や栄養との関わりが気になる方へ、食品ごとの研究を末尾の折り畳み欄にまとめています。

レオピンは、どんなもの?

レオピンは医薬品のシリーズです。にんにくを熟成させてつくる「熟成ニンニク抽出液」は、その配合成分の一つです。

熟成ニンニク抽出液
配合される成分
↓ ほかの成分とともに配合レオピンシリーズ
医薬品の製品シリーズ

メーカーは、約2年の熟成でにんにく特有の刺激がやわらぎ、成分も変わると説明しています。例えばキヨーレオピンwは第3類医薬品で、15歳以上の滋養強壮や、肉体疲労時などの栄養補給に用います。用法・用量を確認して選びましょう。

甘酸っぱい黒にんにくは、食事として楽しむ食品です。同じにんにくからつくられていても、食べ物と医薬品では使う目的が違います。

薩摩酵素は、どんな飲み物?

薩摩酵素は、創業105周年を記念して開発した植物発酵飲料。素材と製法を、四つの工程で紹介します。

105種類の素材には、何が入っている?

薩摩酵素はヨモギなどの野草に、果物・野菜・海藻を組み合わせた植物発酵液です。105周年記念商品として、創業者の故郷・鹿児島の素材も取り入れています。

薩摩酵素の正規商品ボトル写真
薩摩酵素の正規商品ボトル。
薩摩酵素の植物素材を紹介する既存写真
植物素材を紹介する写真。原料の例は下表で確認できます。
野草類ヨモギ、ドクダミ、スギナ、ウコンなど
果物類ウメ、ミカン、リンゴなど
野菜類ショウガ、ニンジン、ゴボウなど
海藻類コンブ、フノリ
鹿児島県産植物発酵液の素材菊芋、ビーツ、さつまいも、カボチャ、大麦若葉

糖蜜・黒砂糖・オリゴ糖も使われています。全原材料・アレルギー情報は公式商品ページでご確認ください。

和のスーパーフード、よもぎの魅力

草餅のふわっと広がる香りでおなじみのよもぎ。若い葉を食べる文化があり、「もちぐさ」とも呼ばれてきました。和のスーパーフードとして紹介したい魅力は、身近な食材としての親しみやすさと、葉に含まれる多彩な栄養成分です。

文部科学省の成分表では、生の葉100g当たり食物繊維7.8g、βカロテン5,300µg、鉄4.3mg。香りや色を楽しみながら食事に取り入れられる植物です。薩摩酵素でも植物原料の一つとして使っています。数値はよもぎ生葉の値で、薩摩酵素一杯の含有量ではありません。

和のスーパーフード、よもぎ。そして個性豊かな植物たち

草餅の香りで親しまれるよもぎを、私たちは「和のスーパーフード」として紹介したいと考えています。香りや食文化だけでなく、食物繊維やβカロテンを含むところも魅力です。薩摩酵素の原材料には、よもぎのほか、菊芋・ビーツ・大麦若葉も。それぞれの植物を知ると、原材料表示を見る時間も少し楽しくなります。

植物素材の特徴
よもぎ草餅やおひたしに使われる香り豊かな野草。生葉は食物繊維・βカロテンを含みます。
菊芋地下の塊茎を利用し、成分の一つイヌリンが特徴。収穫時期や保存による含有量変化も研究されています。
ビーツ鮮やかな赤色で、「かえんさい」とも呼ばれます。生根は葉酸・カリウムを含みます。
大麦若葉青汁原料として親しまれる大麦の若い葉。穀物の大麦とは利用部位が違います。

植物そのものの特徴で、薩摩酵素一杯あたりの栄養量ではありません。

「植物を選び、時間をかけて仕込む」。薩摩酵素は105種類の植物原料を使用しています。素材によって皮や根茎も生かす「一物全体」の考え方と、陶製かめでの発酵・熟成。原料の顔ぶれに続いて、その後の手仕事も見てみましょう。

手仕事から、陶製かめで過ごす時間へ

公式の製法紹介では、皮や根茎も含めて素材を使う「一物全体」の考え方を紹介しています。素材を混ぜてエキスを抽出する作業と、かめの中で発酵・熟成させる時間を分けて見ると、製造の流れが分かります。

① 素材ヨモギ・菊芋・ビーツなど105種類。野草・野菜・果物・海藻などを選びます。
② 抽出約2時間、手で混ぜてエキスを取り出す。職人が手作業で攪拌する工程です。
③ 発酵・熟成陶製のかめで約1年、じっくり仕込む。公式の製法紹介では酵母菌・乳酸菌・麹菌などを用いて発酵させると説明されています。
④ 瓶詰め製品を検査し、衛生管理された部屋で瓶詰め。製品検査後、クリーンルームで充填します。

代表・野口裕司が製造現場を訪問。原料・設備・工程を確認しました。金属容器で植物素材を混ぜる作業は、陶製かめでの発酵・熟成とは別の作業です。

大きな金属槽に植物素材を入れる製造現場
素材を入れる:大きな金属槽へ植物素材を投入する製造現場の様子。
へらを使って金属槽の植物素材を混ぜる製造現場
混ぜる:へらを使って金属槽内の植物素材を混ぜる様子。陶製かめでの発酵・熟成とは別の作業です。
薩摩酵素の発酵・熟成に使う陶製のかめ
蔵に並ぶ仕込み用のかめ。植物エキスを発酵・熟成させる陶製の容器です。

製造地は新潟県上越地域。公式には、特別に温度・湿度を調整しない「なりゆき温度」の製法と紹介されています。

飲み方は、お好みに合わせて

目安は1日15〜30mL。水・ぬるま湯・炭酸水などで3〜4倍に薄めて楽しめます。

薩摩酵素の素材・製法・飲み方を見る

迷ったら、何を確かめればいい?

  • 何のために選ぶか:食事や飲み物として楽しみたいのか、医薬品を探しているのか。
  • 自分に合うか:原材料、アレルギー、飲む量、味や続けやすさを確認。
  • 薬と一緒に使うとき:使用中の薬や健康食品を添えて、薬剤師・登録販売者に相談。

「名前が似ていて違いが分からない」「自分にはどれが合う?」という段階でも、サツマ薬局へご相談ください。

身体との関わりは?食品ごとの研究を見る

味の変化だけでなく、消化や栄養の吸収も気になるところです。研究では、成分を調べるものと、人が食べた後の変化を調べるものがあります。何を対象にした結果かを、一緒に見てみましょう。

各研究は素材・抽出物を個別の条件で調べたもので、薩摩酵素そのものの試験ではありません。細胞・動物の結果は、人での効果を確認したものとは区別して読みます。

研究対象試験種類人・動物・試験管分かったこと・研究条件薩摩酵素との関係
熟成ニンニク抽出液化学レビュー成分・化学反応(ヒト試験ではない)化学反応と酵素反応によるSACなどの生成過程を整理した化学レビュー。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
生きた菌を含むヨーグルト科学的評価人乳糖を消化しにくい人が、そのヨーグルト内の乳糖を消化するのを助けるとEFSAが評価。一定量の生きた菌を含む製品が対象。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
サワードウ全粒ライ麦パン食事からの鉄吸収試験人発酵でフィチン酸を分解したパンの食事で、比較用パンより鉄吸収率が上昇。女性8人・17人の小規模試験で、一食からの吸収を測定。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
多種類の発酵食品を増やした食事食事介入研究人ヨーグルト・ケフィア・発酵野菜などを増やした群で、腸内細菌の多様性増加と炎症関連指標の低下。39人割付・36人解析(各群18人)、増量4週・維持6週。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
桑葉|標準化した抽出物抽出物の単回摂取試験人健康な成人40人を割付、37人が完遂。DNJを5%含む抽出物250・500mgを糖質50gと単回摂取した条件で、対照より摂取後2時間の血糖上昇の総量が小さくなりました。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
ビーツ|硝酸塩を含むジュース対照ジュースとの比較試験人高血圧の成人68人を割付。ジュース250mLを毎日4週間摂取し、硝酸塩を除いた対照ジュースと比較した試験で、24時間測定の血圧低下が報告されました。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
ショウガ|非加熱・加熱した試料運動後の筋肉痛の比較試験人34人・40人の二つの試験で、それぞれ非加熱・加熱ショウガ2gを毎日11日間摂取。腕に負荷をかける運動の24時間後に、対照より筋肉痛の評価が低くなりました。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
ヨモギ|培養細胞での研究発酵抽出液の培養細胞試験試験管・培養細胞ヨモギ(Artemisia princeps)の熱水抽出液を、乳酸菌L. plantarum SN13Tで24時間発酵。成分構成が変わり、HuH-7培養細胞では未発酵よりIL-8放出の抑制が強まりました。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
桑葉|ラットでの研究便秘モデルの投与試験動物(ラット)乳酸菌で発酵後、乾燥・エタノール抽出した試料を使用。ラット32匹を4群に分け、便秘モデルの抽出物群に体重1kg当たり300・600mgを33日間投与。高用量群で便の量・水分や腸管通過時間に変化が見られました。薩摩酵素そのものの試験ではありません。
ヨモギ由来のジャセオシジン(2008年)分離成分を直接加えた実験試験管・培養細胞Artemisia princeps品種Sajabal地上部から分離した成分について、LDL酸化や一部炎症関連指標を抑える作用を報告。人が食べた結果ではありません。薩摩酵素そのものの試験ではなく、製品への効果は未検証です。
ヨモギの特定抽出物(2012年)9週間の無作為化比較試験人(前糖尿病の成人99人・3群)A. princeps Sajabalssuk抽出物3,000mg/日をピニトール・プラセボと比較し、血糖関連指標の改善を報告。特定抽出物を使った短期試験です。健康な人や薩摩酵素への効果は未検証。製品原料の品種が同じかも確認できていません。
研究の補足・出典

人が食べたときの研究と、動物・細胞で仕組みを調べる研究を分けて掲載しています。

原材料の植物:人で調べた研究

ここでは発酵の有無を比べる研究から離れ、植物素材を人が摂取した3例を見ます。形態・量・期間にも注目してください。

動物・細胞で調べる仕組み(基礎研究)

製法と成分の補足

熟成ニンニク抽出液では、S-アリルシステイン(SAC)などの生成が調べられています。発酵では麹菌などの酵素がでんぷんやたんぱく質を分解し、乳酸菌や酵母が糖を利用します。

熟成ニンニク抽出液:成分変化のレビュー

生きた菌を含むヨーグルト:EFSA評価

サワードウ全粒ライ麦パン:鉄吸収の研究

多種類の発酵食品を増やした食事:Cellの食事介入研究

桑葉|標準化した抽出物:研究条件と結果(2017)

ビーツ|硝酸塩を含むジュース:研究条件と結果(2015)

ショウガ|非加熱・加熱した試料:研究条件と結果(2010)

ヨモギ|培養細胞での研究:発酵による変化の研究(2020)

桑葉|ラットでの研究:動物研究の条件と結果(2017)

よもぎの食文化・栄養:文部科学省 食品成分データベース(よもぎ・葉・生)/日本薬学会 よもぎ

追加研究:2008年 ジャセオシジンの試験管・培養細胞研究(原著抄録)/2012年 A. princeps Sajabalssuk抽出物のヒト比較試験(出版社抄録)

参考文献と公式商品情報

植物素材の特徴:日本薬学会 よもぎ/文部科学省 よもぎ・葉・生/菊芋の収穫時期・保存とイヌリン含有量の研究(2021)/文部科学省 ビーツ・根・生/農林水産省 大麦若葉の栽培・利用事例

1 農林水産省 日本の食文化に欠かせない発酵の世界
発酵のしくみ、麹菌の酵素による成分変化。

2 農林水産省 東北農政局 にんにく
黒にんにくの製法。

3 富士産業 2024年11月1日発表資料
乳酸菌を利用する発酵ニンニク素材の製法確認。健康効果は本文で引用していません。

4 湧永製薬 レオピン公式 / キヨーレオピンw 公式製品情報
約2年の熟成、SAC、医薬品としての用途。

5 Wastyk HC et al. Gut-microbiota-targeted diets modulate human immune status. Cell, 2021
39人割付、36人解析(各群18人)。増量4週・維持6週。多種類の発酵食品を増やした食事介入。 原著全文 PubMed

6 サツマ薬局 薩摩酵素公式 / 公式商品情報
原料、製法、製造現場の確認、摂取目安。

7 酒類総合研究所 お酒のFAQ
熟成による味わいの変化の一般例。

8 全国味噌工業協同組合連合会(厚生労働省掲載) 味噌製造における「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」のための手引書
味噌の発酵・熟成と製造衛生管理の一般例。

9 食品安全委員会 微生物や酵素による化学反応

10 Kodera Y et al. Chemistry of aged garlic. 2020
熟成ニンニク抽出液の成分変化と、その生成機構を整理した化学レビュー。

11 EFSA 生きたヨーグルト菌と乳糖消化に関する科学的評価(2010)
乳糖を消化しにくい人による、そのヨーグルト内の乳糖の消化。評価の条件は、生きたスターター菌を1g当たり10の8乗CFU以上含むこと。

12 Hoppe M et al. サワードウ発酵によるフィチン酸分解と全粒ライ麦パンからの鉄吸収(2025)
女性8人・17人の小規模試験。試験食からの非ヘム鉄吸収を測定。

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