糖尿病の原因

糖尿病の種類

糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があります。

1型糖尿病

過去のウィルス感染等が原因でインスリンを作ることができなくなってしまうこと(自己免疫)によって起こる病気です。

2型糖尿病

遺伝・過食・運動不足・ストレス・生活習慣の乱れ、などが原因で発症するタイプの糖尿病です。 日本人の9割がこの2型糖尿病であると言われており、肝臓や筋肉に脂肪が付き過ぎることが糖尿病につながっています。

時代による摂取カロリーの推移

時代 摂取カロリー 糖尿病の割合
平安時代 1600kcal まだ糖尿病は少なかった
江戸時代 1800kcal まだ糖尿病は少なかった
昭和30年代 2200kcal まだ糖尿病は少なかった
現在 2200kcal さほど変化ないが内容は大きく変わった

脂肪やコレステロールなどの脂質はタンパク質、糖質と並ぶ三大栄養素の1つで、人間の体には必要不可欠な栄養なのですが、近年、食事の摂取量に対しての脂質を摂取する割合が増えてきていることが問題になってきています。

脂肪の摂取量が、昭和30年代当時は一日の総摂取カロリーの8%でしたが、現在は27%と大幅に増加しています。それが原因となって年々糖尿病患者の数が増えてきているのではないかと言われています。

糖尿病の原因

糖尿病の原因は色々とあると考えられていますが、それぞれ詳しく説明していきます。

遺伝

ひとつは遺伝で、片親が糖尿病の場合は、子供は25%以上の確率で発症し、両親が糖尿病の場合、子供は75%以上の確率で発症すると言われています。

生活習慣病

最も大きな原因は生活習慣の誤りで、最近では特に「『糖質』の摂りすぎが良くない」という先生が増えてきています。

糖尿病発症のしくみ

人間の身体は血液中のブドウ糖をエネルギー源としている

ご飯やパン、パスタなどの炭水化物に多く含まれる糖質は、食事として体内に入った後、消化されて最後はブドウ糖になって腸管から吸収されます。吸収された糖は門脈を通って肝臓に運ばれます。さらに余った糖の一部はグリコーゲン(というブドウ糖の貯蔵庫のようなもの)に合成されます。その他の大部分は心臓に行き、ついで全身の血管に流れていきます。それが人間が身体を動かしたり脳で考えたりするエネルギーになるのです。

そしてグリコーゲンの貯蔵場所が一杯になると、インスリンという余分なブドウ糖を中性脂肪に変える成分の働きで今度は脂肪組織に蓄積されます。そのインスリンの分泌が悪かったり、糖の摂取が多すぎてインスリンの働きが間に合わなかったりすると、血中の糖の濃度が高くなり、糖尿病になります。

日本人は欧米人よりも糖尿病になりやすい

欧米人は、インスリンを大量に出す能力を持っていて、余分な糖を速やかに脂肪細胞に貯えられるので肥満になりやすくなっています。 一方日本人は、欧米人と比べてインスリンが少ししか出ない体質なので、糖が大量に入ってくると脂肪細胞へと貯えきれず、血液中にかなりの量の糖が残り、糖尿病になってしまいやすいのです。

肥満になるとインスリンが働きにくくなる

肥満になってくると、それが小太りくらいでもすぐにインスリンの効きが悪くなり、それまでは10くらいのインスリンで筋肉が血糖を取り込めていても、肥満になると20出てようやく取り込めるようになります。すなわち、インスリン抵抗性という状態になります。

こうして次第に膵臓が弱り、最終的に血糖値を下げるのに十分なインスリンが出せなくなるのです。 血糖値を上げるホルモンは、グルカゴン、アドレナリン、ノルアドレナリン、副腎皮質ホルモンなど、多く存在しますが、血糖値を下げるホルモンはインスリンのみであり、これが出なくなったら血糖コントロールシステムは崩壊します。

糖尿病になりやすいタイプ

2型糖尿病になりやすいタイプ 日本人の9割がこの2型糖尿病だと言われていますが、どのようなタイプが糖尿病になりやすいかを説明します。

太っている

糖を運ぶインスリンの分泌量が食べた量に追いつかなくなり、血糖値が下がらなくなってしまうので、食べ過ぎで肥満体型になっている人は糖尿病になりやすいのです。 しかし、糖尿病の初期段階であれば、食事や運動に気を使うだけで、血糖値が元に戻ることもあります。特に木を釣っけたほうがいいのは夜のまとめ食いです。

運動不足

人間は体を動かし筋肉を使うことで、エネルギーを消費します。そのエネルギーの元になるのが糖です。つまり、運動を怠ると摂取した糖が消費しきれず、血糖値が上がりやすくなってしまいます。 いつもよりすこし多めに歩く。などの軽い運動でも、インスリン受容体の感受性は良くなります。また、細胞が糖や脂肪をエネルギーとして燃焼する能力が上がり、その分のインスリンを節約できるようになります。

ストレスを感じやすい

ストレスがあると交感神経が刺激されて白血球の一種である顆粒球が活性化します。顆粒球の寿命は2~3日で、死ぬ時に大量の活性酸素を出します。その活性酸素の酸化力で膵臓でインスリンをコントロールしているβ細胞という細胞が障害を受け易くなり、血糖値が上がり、糖尿病になりやすくなります。

飲酒習慣がある

アルコールが代謝されてできるアセトアルデヒドはインスリンの効き方を悪くします。

高齢

筋肉より脂肪が増え、インスリンが働きにくくなり、インスリンそのものも作られにくくなります。

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